代えがきかない存在

会社員を辞めてフリーランスエンジニアで仕事をする場合には、会社員時代より健康管理に気を付ける必要があるだろう。業界自体の特徴として、能力があるエンジニアは仕事を得ることは難しくないだろうが、健康を害して仕事ができなくなれば、代わりを務める別のフリーランスエンジニアがすぐにとって代わることになる。そのため、自らの健康管理は、生活に直結する重要なポイントといえる。しかし、いくら健康管理を徹底しても病気になることはあるだろう。

そんな時に頼りになるのが公的な社会保険だ。会社員を辞めてフリーランスになる場合の医療保険は、幾つかの選択肢がある。その一つに、それまでいた会社の健康保険に任意継続被保険者として居残る方法だ。任意継続被保険者になることで、会社員時代とほぼ同様の医療保険の恩恵を得ることができる。ただし、会社員時代と違う点として、健康保険料が会社員時代よりも上がってしまうデメリットが挙げられる。なぜなら、任意継続被保険者になると、会社が保険料の半分を負担してくれる恩典を失ってしまうことになるからだ。また、病気で仕事を休んだ場合にもらえる傷病手当金もなくなってしまう。会社員の場合は、病気やけがで休業し給料が出なくなると給料の3分の2が健康保険から支給されるが、フリーランスになるとこの手当金がなくなるため、貯蓄や民間医療保険で対応するしかなくなってしまう。これらの点に注意して仕事をしていく必要があるだろう。