万が一に備えよう

フリーランスのエンジニアにとっても、健康であることは、仕事を続けていくために最も大切な要素であると言える。そもそもIT技術者は健康を害しやすいというイメージが持たれがちだが、状況に応じて昼夜を問わない長時間勤務を強いられることも多いため、やはりストレスを感じやすい業種であることは否定できないだろう。特に大きなプロジェクトにおいて顧客とやり取りをしているような場合は、相手が納得する説明を求められることから、精神的に疲れてしまうことも珍しくないのだ。更に、フリーという働き方は「体調不良によって仕事ができなくなってしまった場合、自分の代わりに穴を埋めてくれる存在がいない」ということを意味する。自分の判断で仕事を請け負える一方で、契約によって任された範囲は、必ず納期や規則を守って仕事に当たる必要がある。

通常の企業に属している時は、長期間の不在を余儀なくされても、会社として業務を遂行する責任があるために、誰かが何らかの対応することになるが、フリーではそうはいかないのだ。日々の体調管理に気を配りつつ、それでも「万が一の時」などに備えて、健康保険などへの支払いは滞りなく行っておきたい。国民健康保険であれ、前の会社の任意継続であれ、企業であれば「誰かが手続きをして、自動的に天引きされていた」ことも自分自身の手で対応しなければならず、結果的に面倒だからと放置してしまうケースも少なくない。しかし、業種の傾向とフリーという働き方であることを踏まえて、未払いになるようなことが無いように心がけておこう。